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人員削減が必要

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目次

人員削減は慎重に

人員削減

売上や利益を伸ばす経営努力だけでなく、徹底的なコストカットやキャッシュフローの見直しを進めても、景気の後退や長期的な不況の影響で経営の立て直しが進まない場合、企業の経営者が考えるのが人員削減です。

人件費は、仕入れ量や売上高などと関係なく恒常的に発生する固定費の典型で、これを抑えられれば収支の改善が期待でき、利益を確実に確保できるようになります。しかし、人員削減のための整理解雇や雇止めは、方法を間違えると労使紛争を引き起こしかねない大きなリスクを伴います。経営者が、人員削減のためにどんなことをすべきでしょうか。

本当に人員を減らさなければだめなのか

経営の立て直しを目的に事業全体を縮小したり、不採算部門を閉鎖したりすると、従業員数を減らそうと考えることがあります。しかし、本当に人員削減しなければならないかは、よく検討する必要があります。労務紛争に至るリスクのある人員削減は、企業の経営改善策としては最後の選択肢とすべきです。

他の固定費を今一度見直す

まずは現状を冷静に分析し、何が利益を押し下げる原因となっているのかを見極め、特に固定費の削減を目指します。人件費以外のオフィス賃料や光熱費に減らせるものはないか、業務の効率化やペーパーレス化で削減できるコストはないかなどを検討しましょう。

採用を減らすことから

その上で、やはり人員削減が必要ということであっても、いきなり整理解雇を選択すべきではありません。新規採用数を削減したり、採用を見合わせれば人員は減りますし、派遣契約の終了や契約社員の雇止めも考えられます。さらに希望退職の募集も考えるべきです。

それでも十分な人数の削減に至らないようであれば、希望退職の募集や退職勧奨、整理解雇へと進むことになります。

人員削減の注意点

特に退職や解雇による人員削減には一定のルールがあります。これをきちんと守らなければ、かえって企業の支出が増えることになってしまうので注意が必要です。

退職勧奨を人員削減のために実施するのは適法とはされていますが、あくまで社員が任意に退職に応じることが前提ですので、不当解雇と評価されないように手続きを進める必要があります。

関連法規の要件に注意

また整理解雇を実施するためには、労働契約法の規定により、次の四つの要件を満たす必要があります。

  1. 人員を整理する必要性はあるか
  2. 解雇を回避するために努力義務は果たしたか
  3. 対象者を選ぶ基準は合理的か
  4. 手続きは妥当か

仮に、整理解雇した人から裁判を起こされてしまった場合は、この要件を満たしているかが解雇の正当性の判断基準になるので、よく見極めたうえで実施しなければなりません。

また、労働基準法で規定された解雇予告や解雇予告手当の支払いといった要件も満たさなければならない点にも注意が必要です。

人員削減しただけでは解決にならない

こうした人員削減は、企業の経営改善のためのやむを得ない措置だとしても、社員の理解なしには進めることはできません。コストダウンなどと同様、社員に十分説明し、現場のモチベーション低下につながらないように配慮すべきです。

必要に応じて、労働組合とも時間をかけて協議するなど必要な手続きをしっかりと踏みながら進めます。

また当然ですが、人員を削減さえすれば経営がうまくいくわけではありません。削減後に仕事をどう進め、そのための態勢をどう構築するかも含めた企業の将来像を描きながら進めていく必要があります。人員削減に踏み切らなければならない企業は、経営コンサルタントなど外部の専門家の助言・支援を早めに得ることも有効な手段となります。

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