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コスト意識を向上させたい

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目次

利益を減らさないコスト削減とは

利益を減らさないコスト削減

企業の利益を単純な式で表すとすれば、「売上-コスト」ということになります。
従って、利益を増やすためには、売上を増やすと同時に、コストをできる限り少なくすることも極めて重要になります。しかし、やみくもなコストカットは、企業全体の生産性を下げ、結果として売上や利益を下げることにもなりかねません。

正しいコスト削減のためには、正しいコスト意識を高め、無駄な支出を減らすことが大切です。

なぜコスト意識が低いのか

コスト削減を進めるには、経営者や社員が正しいコスト意識を持つ必要があります。コスト意識とは、企業活動に必要となる作業や工程において、どんな費用が必要となっているかを常に頭に置いておくことを意味します。正しいコスト意識は、企業の利益を確保し、経営基盤を強化していくことにつながるのです。

しかし、社員や経営者の誰もが、しっかりとしたコスト意識を持っているわけではありません。コスト意識を持てない要因には、どんなことにコストがかかっているのかが見えないことが多いという点が挙げられます。

コスト意識向上のために経営者がすべきこと

具体的には、コスト意識の向上に向けて、何をどう進めればいいでしょうか。

コストを見える化する

コスト意識を高めるためには、コストの可視化が求められます。

同じコストでも、家賃や光熱費、人件費といった金銭的コストには意識を向けやすい一方で、作業のムリ・ムダ・ムラから生じるコストは可視化が必要です。実現不可能な目標(ムリ)や多すぎる生産量(ムダ)、担当者によって変わる品質(ムラ)といった業務内容は意識して洗い出し、可視化していきます。

部署別や案件別のコストを可視化することで、社内のどこに、あるいは何にコストがかかっているのかも明確になります。

こうして可視化されたコストを前提に、コスト意識を高める目的や重要性を経営者と社員で共有しながら、コスト意識の向上とコスト削減を図り、最終的な利益アップを目指すことになります。コストダウンに特化した委員会などの組織を立ち上げることも、有効な方法になり得ます。

コスト意識向上やコストダウンへの積極的な取り組みは評価しなければなりません。具体的な成果に対するボーナスやインセンティブも、社員のモチベーションにつながります。

「当たり前」を見直す

金銭的コストの削減のため、ある大手銀行は固定電話を廃止し、スマートフォンに置き換えました。通信料が割安になったことなども奏功し、大幅なコストカットを実現しました。固定電話のように、従来の「当たり前」を当たり前としないことも、コスト意識の向上には重要になります。

「当たり前」を見直すのは、営業部門でも変わりがありません。「営業と接待はセット」というスタイルで顧客を獲得してきた部門があったとしても、コスト意識は等しく持ってもらう必要があります。ある大手広告会社では、人員削減を含まない7%のコスト削減という目標を掲げました。不要不急の出張はしないこととし、接待費も圧縮しました。労働時間の圧縮なども進めながら、十分な経営体制を維持することができています。

また、別の広告企画会社では、部門別採算制を採用していましたが、手書きの伝票で運用していたためコスト管理には手間と時間がかかっていました。しかし、クラウド型の基幹システムを導入することで部門別や個人別、案件別のコスト管理が容易になり、コスト削減による原価率の減少を達成しました。時間外労働といったムダも削減しています。こうしたコストの可視化には、最新のシステムを活用することも有効なのです。

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